都内のとあるラウンジにて
筆者が通っているコーチングスクールのアシスタントをされているのが、今回ご紹介する阿嘉彩さんです。私の本メディアの構想を聞いて、真っ先にインタビューを受けることを希望してくれました。
そんな阿嘉彩さんのインタビュー第一弾です。今回はフリーランスでされているお仕事のお話です。これまでに経験されてきたお仕事の中で見出した、「リーダーを支えるお仕事」が鮮明に伝わってくるインタビューとなりました。
それではどうぞ
―では彩さん今日はよろしくお願いします
よろしくお願いします
―彩さんは現在どんな活動をしていらっしゃいますか?
大きく分けると、仕事と音楽二つの活動をしています。
まず仕事は2種類あって、セミナー運営をされている方のサポートをしているのと、ある企業では社員が心地よく働けるためのサポートをしています。
「心地よく働くためのサポート」って、漠然としていますよね。例えば、チームを組んで話し合う機会を設けて相互理解を深める取り組みを行っています。物事の捉え方を理解するとか、自分にとって良い心の状態を保つこととか、どうやったらお互い気持ちよくコミュニケーションを取りながら仕事を進められるのかを一緒に探求しています。
あとは社員の方のインタビューもしています。その人の価値観や魅力を引き出しながら、それを記事にして人材募集のページに載せています。ページにたどり着いた人から見て、「この人と一緒に働きたいな」とか、「自分もこの人みたいに働けるのかしら」という参考になるし、社内の人にとっても、「この人はこういうこと考えてるんだ」というのが改めて言語化されることで、その人への理解が深まります。コミュニケーションがスムーズになりますし、気持ちよく働けるための土台になると思うんですよね。
―インタビューされている方の魅力を引き出すことを重視されてるんですね
そうですね。仕事を選ぶ際に、誰と働きたいかは大切な要素だと思うので、その人の持っている個別の魅力を重視してアピールしたいなと思っています。
「理想の職場」を学んだ出会い
―魅力を引き出したい気持ちって自分もすごく大切だと思うんですけど、彩さんのきっかけや出会いはいつでしょうか?
職場の後輩です。大学卒業後に最初に働いていた学習塾の運営の仕事で一緒のチームになったの影響が強いです。その人は実はその学習塾の卒業生で、大学を卒業してから働く側として戻ってきたんですよ。
―戻ってくるってすごいことですよね。そこに特別な価値を感じないと「ここで働きたい」とは思えない。
そうなんですよ。彼女は第二の学校として捉えていてくれたのかなと思うんですよね。その、彼女の働き方に影響されたと感じています。仕事のスキルが高いし、周りの人と一緒に取りまとめをしながら仕事をするのも上手でした。後輩がいればうまくサポートするし、先輩がいればどこを自分が手伝えるかというのを考えて実行する。さらに、意識してか自然なのか、チームの雰囲気を作ってくれるんですね。
オフィスのフロアではいろんなグループが島になってるんですけど、私と彼女がいた広報グループは「声にちょっと気を付けましょうか」って言われるくらい常に笑いが絶えなかったんです。冗談も交えながらまじめに働いていたんですけど、(そういう雰囲気だと)心がリラックスした状態で働けると思うんですよね。そうなると、メンバーの心が開いていって、一人一人がそれぞれの持ち味を活かしていい雰囲気を作っていると感じたんですよ。そんな風に働いているメンバーが魅力的だなと思いました。
―その職場の後輩の方をきっかけに、チームみんなの魅力が映るようになったんですね。
一人一人の表情や発言が思い出されますね。仕事はハードな面もありましたけど、仲間たちと一緒に働くことが楽しくて続けられた。一人一人の魅力ってほんと素敵だなと思うし、魅力を感じることが自分にとっての支えにもなっている気がするんですね。
肩書とか業務スキルではなくて、その人がどういうことを考えているかとか、どういう経験を積んで今があるのかに共感できたり、その人のことを知った上で一緒にいることってすごい安心感があると思うんです。
そういうのありません?
―確かに。彩さんは一人一人の素晴らしさを知りたくて知りたくてしょうがないってスタンスがすごく伝わってきました。一人との出会いから、彩さんの中での職場の理想形が出来上がったのですね。
今、そう言っていただいて、
「知りたくて知りたくてしょうがない」っていうのは、自分の居場所を作るための考え方かもしれない。と思いました。
―自分的にも安心したいと?
そうだなって今気づいちゃいました(照)
―願望が強いからこそ行動できるし、人の為になってるっていう、2つのベクトルが絶妙に重なっているのが素晴らしいことだと思います。
ありがとうございます。そうありたいなと思います。
「この指止まれ」した人の想いを受け取りたい
(インタビュー場所のホテルの)すぐ近くの会社の話してもいいですか?
先ほど「社員インタビューをしている」という話をしました。その会社は、大学時代に所属していたオーケストラサークルの仲間たちが中心になって作られた会社なんです。一昨年からオフィスレスにしているのですが、拠点になる場所をこの近くにしていて、私はそこに打合せなどでお邪魔しています。IT企業なのでお客様先に常駐するエンジニアさんもいますが、自宅で働く人もいて、勤務時間も委ねられているという、自由な働き方を模索しているところなんですね。
「自由」を与えられるからこそ、どう働きたいのか、自分のやりたいことは何か、自分の持っている魅力って何だ? ということを見つめるのが、大切だと思っています。だから、私が一人一人の魅力や、ほんとにやりたいことを引き出して、「おお~! いいね、(それで)いこうよ!」(と背中を押すことを)しようと試みています。もちろん、メンバー内で、励まし合う関係も築いていきたい。
自分の今のフリーランスとしての働き方については、学生時代の繋がりの会社も含めて、完全にご縁でやらせてもらってるんですよね。
―では転職活動等は一切されていないんですね!今までのお仕事の姿勢とか実績を評価してもらえたということですね。
♪♪♪(照)
評価していただいているかはわからないですけど……。気にかけてもらえているのを実感しています。
今仕事は3つあって、1つ目のIT企業は学生時代の繋がりだし、2つ目のアナザーヒストリー(筆者も通っているコーチングスクールを運営)は卒業生の方の中に、私が以前働いていたセミナー会社の講座に通ってくれていた人がいて、その方のご縁で関わらせてもらうことになりました。3つ目はその紹介してくれた方が行っている介護者のメンタルケアの活動のサポートです。
どの会社や団体と関わる上でも、私が持っているテーマは同じです。何か発信したいコンテンツを持っている人がいる。その素晴らしさにもっとたくさんの人に触れてほしい、という想いがあるんです。そして、その人や企業の魅力を最大限に伝えるために、働いている人が「これでいいんだ」と確信を持って働けるようにしたいな、と。それが今のそれぞれの仕事に共通の私にとってのポリシーです。
また、セミナー会社や経営者、リーダーというのは、世の中に発信する強いメッセージを持っていると思っています。それは私の中では「この指止まれ♪」みたいなイメージです。「この指止まれ♪」をやっている人に続いて、「イイネ」って言ってその指を掴む、みたいなことをやる人が集まってくる。
私は「この指止まれ」を始めた人の思いをできるだけピュアに受け止める努力をしたいから、中心の人の指のかなり近く、後からこの指止まれに乗っかったとしても、一番近くで見ている人になりたい。
「できないリーダー」経験から学んだもの
―後から乗っかったとしても、この指止まれの中心の人の想いを、なるべく100%のピュアに近い形で受け取ったうえでサポートしたいんですね。
それは、自分が「この指止まれ」が上手でないからこそ思うんですよね。子供の頃は「この指止まれ」をやりそうなタイプだったんですよね。周りのクラスメートからは積極的な人だと思われていたと思うし、「私がどうせやるから」という目で見られていたんじゃないかと思います。でも「この指止まれ」をやったからといってリーダーシップを取れるかというと、そうではなかった。
それに、「私にはこれしかない」というものがあまりないことに気づいたんです。すごく強いメッセージを持っている人と接する中で、自分よりももっとメッセージ伝えたいと思っている人がいるんだから、「じゃあ、それを伝えよう」、というスタンスができました。
―「上手くいかなかった」というエピソードを聞かせてもらっていいですか?
印象に残っているのは高校の頃の吹奏楽部です。部長に確か推薦でなった記憶があります。嫌な気はしないし、推薦してもらったからやります!と思ったんだけれども、具体的に部長は何するんだっていうことになると、何をしていいかわからなかった。「なんかリーダーやらなきゃ!」っていう想いだけは膨らむわけですよ。
自分で「この指止まれ」を言ったわけではないけれど、言わなくちゃいけない。「それっぽくあろう」という気持ちを持っているだけでは何もできないですよね?何もできないなら相談すればいいのに、それもできなかった。副部長から「彩ちゃんもっとこういう風にしたらいいんじゃない?」って言ってもらったんです。そして、「そうだよね~」と自分でも、そうしようという姿勢は持ってはいました。だけど、何ができていたのか思い出せないくらい、何もできていなかった。
―リーダーって自分で何でもやるタイプの人と、人の助けを借りるタイプの人といますもんね。
そうですよね。ところが、どっちもできなかったんです...。
周りの同級生たちが、色々と部の運営をやってくれていました。その時の気持ちを聞けてはいないけれども、「リーダーが何もやんないから私たちがやんなきゃね」という気持ちでやってくれてたのかなって。(うわぁ~! この場を借りてごめんなさいとありがとう!)
―その時の気持ちが残っていて、発信する人を支える側になろうと?
そうですね。「できないリーダー」をやってみて、まずは自分にOKを出してくれるような支えが必要だということを感じたのだと思います。
その気持ちが、大人になってどうなったかというと、「この指止まれ」ができる人が、どんなに「できる人」でもやっぱり孤独感とか不安があるはずで、「よし一緒に行こう」っていう支えが必要なんじゃないかという思考につながって。だから自分がやって欲しかったことを今やってると言える。
「これやりたい!」って思った人の気持ちは、想像できるから、寄り添うことができるかもしれない。子供の頃にこの指止まれをやろうとしてもできなかった身としては、支えてくれる人がいる心強さをなんとなく感じているのかな。
―リーダーは孤独になるという話を聞きますもんね。高校の頃の部長の経験でリーダーの孤独さをわかっているからこそ、塾の卒業生の方と働いたことがきっかけで~
チームでやるっていうことを学びました。
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